0107
客人の章
第1詩節
どの戸口も、入る前によく見回せ。敵が中の席で待っているかもしれない。
第2詩節
幸いあれ、もてなす者よ。客が来た。どこに座ればよい。炉辺で運を試す者は、ひどく急いでいる。
第3詩節
膝まで凍えて入ってきた者には、火が要る。山を越えてきた者には、食べ物と衣が要る。
第4詩節
食卓に来た者には、水と手拭いと温かな言葉を。よく迎え、話す機会と返事を与えよ。
第5詩節
遠く旅する者には知恵が要る。家では何もかもたやすい。賢者の中に座れば、無知はすぐ目につく。
第6詩節
自分の知恵を誇るな。心を慎み、賢く黙って人の家に入れ。確かな知恵ほど頼れる友はない。
第7詩節
用心深い客は宴で静かに座る。耳で聞き、目で見る。賢者はそうして事情を知る。
第8詩節
自ら称賛と好意を得る者は幸いだ。他人の胸の内にあるものを頼みにするのは難しい。
第9詩節
生きている間、自ら評判と知恵を持つ者は幸いだ。他人の胸からは、悪い助言を受けることが多い。
第10詩節
旅に携える荷で、深い知恵に勝るものはない。見知らぬ土地では富より役立ち、苦境では支えとなる。
第11詩節
旅に携える荷で、深い知恵に勝るものはない。旅の糧で、酒の飲みすぎほど悪いものはない。
第12詩節
酒は、人が言うほど良いものではない。飲むほどに、自分の心を治められなくなる。
第13詩節
忘却の鷺が酒宴の上にうずくまり、人の心を奪う。その鳥の羽に縛られ、私はグンロズの館に捕らわれた。
第14詩節
私は酔った。賢者のもとで、ひどく酔った。飲んでも自分の心を家まで持ち帰れるなら、それが最上の酒だ。
第15詩節
王の子は、寡黙で思慮深く、戦いでは勇敢であれ。死の日までは、明るく気丈に生きよ。
第16詩節
臆病者は、戦いを避ければ永遠に生きられると思う。槍を逃れても、老いは安らぎを与えない。
第17詩節
愚か者は宴で口を開け、ぶつぶつ言うか黙り込む。ひと口飲ませれば、その心はすぐ露わになる。
第18詩節
広く旅し、多くを巡った者だけが知る。人それぞれが、どのような心に導かれているかを。
第19詩節
杯にしがみつくな。蜜酒はほどほどに飲め。必要なことだけ話し、あとは黙れ。早く床に就いても無作法ではない。
第20詩節
分別のない食いしん坊は、体を損なうまで食べる。愚か者の腹は、賢者の中で笑いものになる。
第21詩節
家畜でさえ、草を離れて帰る時を知る。愚か者だけが、自分の腹のほどを知らない。
第22詩節
心の卑しい者は何もかもあざ笑う。自分にも欠点があるという、知るべきことを知らない。
第23詩節
愚か者は夜通し起きて、あれこれ思い悩む。朝には疲れ果てても、悩みは少しも変わらない。
第24詩節
愚か者は、笑いかける者をみな友だと思う。賢者の中に座っても、自分への悪意に気づかない。
第25詩節
愚か者は、笑いかける者をみな友だと思う。だが集会に出れば、自分を弁護する者の少なさを知る。
第26詩節
愚か者は、隅に一人でいると何もかも知っているつもりになる。人に問われれば、何と答えるべきかも分からない。
第27詩節
愚か者は、人の中では黙るのがよい。口数が少なければ、無知は知られない。だが口数の多い無知な者は、自分の無知さえ知らない。
第28詩節
よく問い、よく答える者は賢く見える。人の口を渡ることは、何ひとつ隠し通せない。
第29詩節
黙れない者は、根拠のないことを語り続ける。手綱のない早口な舌は、しばしば自らに災いを呼ぶ。
第30詩節
宴に来た人を笑いものにするな。何も問われず、黙って無事に座る者は、しばしば賢く見える。
第31詩節
人をあざけった客は、逃げ出せば賢いつもりでいる。敵の中で口を滑らせたことには気づかない。
第32詩節
仲よく見える者たちも、宴では互いを傷つける。客と客との争いは、いつの世にも人の禍だ。
第33詩節
宴へ行くなら、先に少し食べておけ。空腹で座れば、むさぼるばかりで、ろくに問いかけることもできない。
第34詩節
悪い友への道は、街道沿いでも遠く曲がりくねる。よい友への道は、遠く離れていてもまっすぐだ。
第35詩節
客は一つの家に居続けず、立ち去るべき時に立ち去れ。好かれた者も、長居すれば嫌われる。
第36詩節
小さくても自分の家がよい。家では誰もが主人だ。山羊が二頭、継ぎはぎの屋根だけでも、物乞いよりよい。
第37詩節
小さくても自分の家がよい。家では誰もが主人だ。食事のたびに物乞いする者の心は血を流す。
第38詩節
野に出るなら、武器から一歩も離れるな。旅の途中で、いつ槍が必要になるか分からない。
第39詩節
食べ物や贈り物を受けて喜ばぬほど気前のよい人を、私は見たことがない。返礼を嫌うほど惜しみなく与える人もいない。
第40詩節
得た財があるのに、困窮を耐えるな。友のために蓄えた物が、敵の手に渡ることも多い。思いどおりにゆかぬことは多い。
第41詩節
友は武器や衣を贈り合って喜べ。贈る者と返す者の友情は、運が許すかぎり長く続く。
第42詩節
友には友であれ。贈り物には贈り物を返せ。笑いには笑いを、偽りには偽りを返せ。
第43詩節
友には友であれ。その友の友にも友であれ。だが敵の友と、友になる必要はない。
第44詩節
信頼できる友から善いものを得たいなら、心を通わせ、贈り物を交わし、たびたび訪ねよ。
第45詩節
信じられない相手からも善いものを得たいなら、言葉は美しく、心には偽りを抱き、偽りには偽りで応じよ。
第46詩節
心を疑う相手には、笑顔を向けても考えは隠せ。贈り物には釣り合う返礼をせよ。
第47詩節
若いころ、私は一人で旅をして道に迷った。仲間を見つけたとき、豊かになった気がした。人こそ人の喜びだ。
第48詩節
気前よく勇敢な人は、もっともよく生き、悲しみを育てない。臆病者は何もかも恐れ、けちな者は贈り物を惜しむ。
第49詩節
野に立つ二本の木像に、私は服を着せた。衣をまとえば勇士に見えた。裸の者は恥を負う。
第50詩節
独り立つ松は枯れ、樹皮も葉も守られない。誰にも愛されない人も同じだ。どうして長く生きられよう。
第51詩節
偽りの友どうしの親しさは、五日間は火より熱く燃える。六日目には消え、友情はすべて損なわれる。
第52詩節
人に大きな物を贈る必要はない。小さな物でも称賛は得られる。半分のパンと半杯の酒で、私は仲間を得た。
第53詩節
小さな浜には小さな海、人の心も小さい。すべての人が同じ賢さではない。誰もが半ばまでしか賢くない。
第54詩節
誰もがほどほどに賢くあれ。賢すぎようとするな。多くをほどよく知る者の人生が、もっとも美しい。
第55詩節
誰もがほどほどに賢くあれ。賢すぎようとするな。知りすぎた者の心が喜ぶことは少ない。
第56詩節
誰もがほどほどに賢くあれ。賢すぎようとするな。自分の運命を前もって知る者はいない。そのほうが心に憂いは少ない。
第57詩節
薪は薪から燃え、火は火から起こる。人は語る言葉で知られ、愚か者は引っ込み思案で知られる。
第58詩節
人の財や命を得ようとする者は、早く起きよ。伏した狼に肉はなく、眠る者に勝利はない。
第59詩節
働き手の少ない者は、早く起きて仕事に向かえ。朝寝する者には多くが滞る。勤勉なら、富は半ば得たも同じだ。
第60詩節
乾いた屋根板と葺き皮がどれほど要るか、ひと月や半年に使う薪がどれほどか、自分で見積もれ。
第61詩節
体を洗い、腹を満たして集会へ行け。服が立派でなくてもよい。靴や脚衣や馬が粗末でも、恥じることはない。
第62詩節
古い海辺に来た鷲は、首をすくめて辺りをうかがう。大勢の中にいて、味方して語る者の少ない人も同じだ。
第63詩節
賢いと呼ばれたければ、問いにも答えにも備えよ。胸の内は一人に話せ。二人には話すな。三人が知れば世間中が知る。
第64詩節
思慮ある者は、自分の力をほどほどに使う。勇者の中に入れば、誰一人として常に最も勇敢ではないと分かる。
第65詩節
人に語った言葉のために、しばしば報いを受ける。
第66詩節
早すぎる時に着いた家もあれば、遅すぎた家もある。酒は飲み尽くされ、あるいはまだ仕込まれていなかった。嫌われ者がよい頃合いに出会うことは少ない。
第67詩節
食事どきに食べ物を要しないなら、私はどこへでも招かれただろう。信頼する友の家でも、一つ食べたあとなら肉が二つ吊るされる。
第68詩節
人にとって最上なのは火と日の光。次に健康を保ち、非難されずに生きることだ。
第69詩節
病んでいても、すべてが不幸な人はいない。子に恵まれる者、親族に恵まれる者、財に恵まれる者、立派な仕事に恵まれる者がいる。
第70詩節
死ぬより、生きて幸せであるほうがよい。生きていれば牛も得られる。富者のために火が燃えていても、本人は戸外で死んでいた。
第71詩節
足の悪い者も馬に乗り、手のない者も群れを追い、耳の聞こえない者も戦える。盲人でも焼かれた死人よりよい。亡骸は何も役立てられない。
第72詩節
父の死後に遅く生まれても、息子は尊い。子が親のために建てなければ、道辺に記念の石は立たない。
第73詩節
二人いれば争いになる。舌は頭の命取りだ。毛皮を着た者に会えば、その中の拳を警戒せよ。
第74詩節
旅の糧を信じられる者は夜を喜ぶ。船の帆桁は短く、秋の夜空は変わりやすい。天気は五日で何度も変わり、ひと月ならなおさらだ。
第75詩節
何も知らぬ者は、金が人を愚かにすることも知らない。富む者も貧しい者もいる。貧しさを責めるな。
第76詩節
家畜は死に、親族は死に、自分もまた死ぬ。だが自ら得たよい名声は、決して死なない。
第77詩節
家畜は死に、親族は死に、自分もまた死ぬ。だが一つだけ死なないものを私は知る。死者一人ひとりへの評価だ。
第78詩節
フィティユングの子らの、満ちた囲いを見た。今、その者たちは物乞いの杖を持つ。富はまばたきのように去る。これほど当てにならない友はない。
第79詩節
愚か者が財や女の愛を得ると、思い上がりだけが育ち、知恵は育たない。うぬぼれたまま進んでゆく。
第80詩節
神々が作り、高き者が刻んだルーンに問えば、その力は明らかになる。答えを得た者には、沈黙がいちばんよい。
第81詩節
一日は夕べに、女は火葬の後に、剣は試した後に、娘は嫁いだ後に、氷は渡った後に、酒は飲んだ後に褒めよ。
第82詩節
風の中で木を伐り、よい風で海を漕ぎ、闇の中で恋を語れ。昼には見る目が多い。船には速さ、盾には守り、剣には斬撃、娘には口づけを求めよ。
第83詩節
火のそばで酒を飲み、氷の上を滑れ。痩せた馬と汚れた剣を買い、馬は家で太らせ、犬は屋敷で育てよ。
0207
オーディンの第一の例
第84詩節
娘の言葉も、女の語ることも信じるな。その心は回る車輪の上で作られ、移ろいやすさを胸に置かれた。
第85詩節
折れかけの弓、燃えさかる炎、口を開けた狼、鳴く烏、うなる猪、根のない木、高まる波、煮え立つ釜を信じるな。
第86詩節
飛ぶ矢、落ちる波、一夜の氷、とぐろを巻く蛇、花嫁の寝床の言葉、折れた剣、熊の戯れ、王の子を信じるな。
第87詩節
病んだ子牛、勝手気ままな奴隷、巫女のお世辞、倒れたばかりの敵を信じるな。
第88詩節
早く種をまいた畑を信じるな。幼い息子も早くから頼るな。畑は天気に、息子は知恵に左右され、どちらにも危うさがある。
第89詩節
自分の兄弟を殺した者、半焼けの家、どれほど速い馬も信じきるな。馬は一本の脚が折れれば役に立たない。何もかも信じるほど無防備になるな。
第90詩節
偽りを抱く女の愛は、滑る氷の上で蹄鉄のない若い荒馬を駆るようなもの。嵐に舵のない船を出し、足の悪い者が険しい山で鹿を追うようなものだ。
第91詩節
はっきり言おう。私は男女の心を知っている。男も女に対して不実だ。最も美しい言葉を語るとき、最も偽りを考え、賢い心まで欺く。
第92詩節
女の愛を得たい者は、美しい言葉を語り、贈り物を差し出し、その明るい姿を褒めよ。よく求める者が愛を得る。
第93詩節
人を愛したことで、誰かを責めるな。愚か者には効かない美しい姿が、賢者を捕らえることも多い。
第94詩節
多くの人に起こることを、誰か一人の過ちとして責めるな。強い恋は、賢い者を愚か者に変える。
第95詩節
胸の近くに宿るものは、その心だけが知る。自分の思いを知るのは自分だけだ。賢い者にとって、何にも喜びを見いだせないことほど重い病はない。
第96詩節
葦の中に座り、愛する人を待ったとき、私はそれを知った。賢い娘は私の身も心も占めていた。それでも私は彼女を得られなかった。
第97詩節
ビリングの娘が、日のように白く輝いて寝床に眠るのを見た。その体と生きるのでなければ、領主の栄華さえ無価値に思えた。
第98詩節
「オーディンよ、女と語り合いたいなら、夕べにまた来なさい。この過ちを私たち以外が知れば、すべてが台なしです」
第99詩節
私は引き返した。愛されているつもりで、賢い考えも捨てていた。彼女の心も喜びも、すべて得られると思っていた。
第100詩節
夜に戻ると、すべての戦士が起きていた。燃える灯と掲げた松明に迎えられ、私は不運な道を思い知らされた。
第101詩節
朝方にもう一度戻ると、館の者はみな眠っていた。だが美しい女の寝床には、犬が一匹つながれていた。
第102詩節
よく見れば、立派に見える娘も男には心変わりする。賢い女を策略で誘おうとした私は、あらゆる屈辱を受け、何ひとつ得られなかった。
0307
オーディンの第二の例
第103詩節
家では朗らかに、客には快活に、それでも用心深く賢くあれ。広く学びたければ、よく覚え、よく語り、善いことを話せ。何も語れぬ大愚か者こそ、無知の姿だ。
第104詩節
年老いた巨人を訪ね、私は今戻ってきた。黙っていて得たものは少ない。望みを果たすため、スットゥングの館で多くの言葉を語った。
第105詩節
グンロズは黄金の椅子に座り、尊い蜜酒を飲ませてくれた。そのまっすぐな心と深い思いに、私はひどい報いを残した。
第106詩節
錐に道を開かせ、岩を削らせた。上にも下にも巨人の道があった。私は命を懸けて進んだ。
第107詩節
よく得た美しいものを、私は十分に味わった。賢者に足りぬものは少ない。こうして詩を呼び覚ます蜜酒は、人の聖域へ上った。
第108詩節
私が腕を回した善きグンロズの助けがなければ、巨人の国から帰れたかどうか分からない。
第109詩節
翌日、霜の巨人たちは高き者の策を尋ねに、その館へ来た。ボルヴェルクは捕らえられたか、スットゥングに殺されたかと問うた。
第110詩節
オーディンは腕輪にかけて誓ったはずだ。だが今、誰がその誠を信じよう。彼は酒でスットゥングを欺き、グンロズを泣かせた。
0407
ロッズファーヴニルの言葉
第111詩節
運命の泉のほとり、語り部の座から語る時だ。私は見て黙り、見て考え、人の言葉を聞いた。高き者の館でルーンと助言を聞いた。そこでこう語られた。
第112詩節
ロッズファーヴニルよ、助言を聞け。学べば役立ち、身につければ幸いだ。知らせを探すときか、用を足すときでなければ、夜に起きるな。
第113詩節
ロッズファーヴニルよ、助言を聞け。学べば役立ち、身につければ幸いだ。魔術を使う女の腕に抱かれて眠り、その手足に捕らわれるな。
第114詩節
そうなれば集会も長の言葉も心に入らず、食事も人との喜びも欲しくなくなる。悲しみに満ちて眠ることになる。
第115詩節
ロッズファーヴニルよ、助言を聞け。学べば役立ち、身につければ幸いだ。他人の妻を、決して密かな愛へ誘うな。
第116詩節
ロッズファーヴニルよ、助言を聞け。学べば役立ち、身につければ幸いだ。山や入り江を旅するなら、十分な糧を用意せよ。
第117詩節
ロッズファーヴニルよ、助言を聞け。学べば役立ち、身につければ幸いだ。悪い者に自分の不運を知らせるな。悪い者から善意の返礼は得られない。
第118詩節
悪い女の言葉が、一人の男を深く傷つけるのを見た。偽りの舌が、真実の罪もない男に死をもたらした。
第119詩節
ロッズファーヴニルよ、助言を聞け。学べば役立ち、身につければ幸いだ。信頼する友がいるなら、たびたび訪ねよ。踏む者のない道には、藪と高い草が茂る。
第120詩節
ロッズファーヴニルよ、助言を聞け。学べば役立ち、身につければ幸いだ。善い人を親しい語らいへ招き、生きている間に癒やしの歌を学べ。
第121詩節
ロッズファーヴニルよ、助言を聞け。学べば役立ち、身につければ幸いだ。友との絆を先に断つな。心のすべてを誰にも話せないと、悲しみが胸を食らう。
第122詩節
ロッズファーヴニルよ、助言を聞け。学べば役立ち、身につければ幸いだ。愚かな猿とは、決して言葉を交わすな。
第123詩節
悪い者から、善い報いを得ることはない。善い人の称賛は、あなたに揺るがぬ好意をもたらす。
第124詩節
一人の相手に心のすべてを語れるとき、親しさは溶け合う。何より悪いのは不実であること。耳に快いことだけを語る者は友ではない。
第125詩節
ロッズファーヴニルよ、助言を聞け。学べば役立ち、身につければ幸いだ。たちの悪い者と、三言も争うな。相手が武器を振るえば、優れた者が倒れることも多い。
第126詩節
ロッズファーヴニルよ、助言を聞け。学べば役立ち、身につければ幸いだ。靴や槍の柄を作るなら、自分のためだけにせよ。出来が悪ければ、災いを願われる。
第127詩節
ロッズファーヴニルよ、助言を聞け。学べば役立ち、身につければ幸いだ。悪を知ったなら、悪だと言え。敵に安らぎを与えるな。
第128詩節
ロッズファーヴニルよ、助言を聞け。学べば役立ち、身につければ幸いだ。悪を喜ぶな。善いことを喜べ。
第129詩節
ロッズファーヴニルよ、助言を聞け。学べば役立ち、身につければ幸いだ。戦いのさなかに上を見上げるな。男たちは猪のようになる。見上げれば、術をかけられるおそれがある。
第130詩節
ロッズファーヴニルよ、助言を聞け。学べば役立ち、身につければ幸いだ。善い女の愛と喜びを得たいなら、美しい約束をして必ず守れ。善いものを得て嫌う者はいない。
第131詩節
ロッズファーヴニルよ、助言を聞け。学べば役立ち、身につければ幸いだ。用心せよ、だが用心しすぎるな。とりわけ酒、他人の妻、そして盗人に気をつけよ。
第132詩節
ロッズファーヴニルよ、助言を聞け。学べば役立ち、身につければ幸いだ。客や旅人を、決してあざけり笑うな。
第133詩節
家の中に座る者は、来た人が何者かをよく知らない。欠点のないほど善い人も、何ひとつ役立たぬほど悪い人もいない。
第134詩節
ロッズファーヴニルよ、助言を聞け。学べば役立ち、身につければ幸いだ。白髪の語り部を笑うな。老人の言葉には善いものが多い。しなびた皮からも、筋の通った言葉は出る。毛皮と並んで垂れ、獣皮の中で揺れ、干からびた腹とともになびいていても。
第135詩節
ロッズファーヴニルよ、助言を聞け。学べば役立ち、身につければ幸いだ。客を罵り、門から追い返すな。困っている者をよく扱え。
第136詩節
誰にでも門を開くのは骨が折れる。腕輪を贈れ。さもなければ、あらゆる災いが手足に降りかかる。
第137詩節
ロッズファーヴニルよ、助言を聞け。学べば役立ち、身につければ幸いだ。酒には大地の力を借りよ。大地は酒を、火は病を、樫は締めつけを、穂は魔術を、広間は家の争いを鎮める。怒りには月、皮膚病には草、傷にはルーン。大地は洪水を受け止める。
0507
ルーンの話
第138詩節
私は風に揺れる木に九夜のあいだ吊られ、槍に傷つけられ、オーディンへ捧げられた。私自身が私自身へ。どこから根が伸びるか、誰も知らない木の上で。
第139詩節
パンも杯も、私を満たさなかった。私は下をのぞき、ルーンを拾い上げた。叫びながらつかみ、そこから倒れ落ちた。
第140詩節
私は、ベストラの父ボルソルンの名高い息子から九つの強い歌を学んだ。そして尊い器から注がれた貴い蜜酒を飲んだ。
第141詩節
それから私は実り、賢くなり、成長し、力を得た。一つの言葉が次の言葉を探し、一つの行いが次の行いを探した。
第142詩節
あなたはルーンと解き明かされた印を見つけるだろう。高き者が色を与え、偉大な神々が作り、神々の長が刻んだ、大きく力強い印を。
第143詩節
オーディンはアース神族のために、ダーインは妖精のために、ドヴァリンは小人のために、アースヴィズは巨人のために刻んだ。私自身もいくつか刻んだ。
第144詩節
どう刻むか知っているか。どう読むか知っているか。どう色づけるか、どう試すか、どう求めるか、どう捧げるか、どう送り、どう供えるか知っているか。
第145詩節
祈りすぎるより、祈らないほうがよい。供え物には必ず見返りがある。捧げすぎるより、捧げないほうがよい。高き者は太古にそう刻み、立ち上がって帰った。
0607
歌の目録
第146詩節
私は、王の妻も人の子も知らない歌を知る。第一の歌は助けと呼ばれる。争い、悲しみ、苦しみ、あらゆる憂いの中で、あなたを助ける。
第147詩節
第二の歌を私は知る。人を癒やして生きたい者に必要な歌だ。
第148詩節
第三の歌を私は知る。敵を縛る必要があるとき、その刃を鈍らせる。敵の武器も策略も、私を傷つけない。
第149詩節
第四の歌を私は知る。人が私の手足を鎖で縛っても、歌えば歩ける。足枷は足から、縛めは手から外れる。
第150詩節
第五の歌を私は知る。敵の放った矢が飛んでくるのを見れば、どれほど速くても、目で捉えたその矢を止められる。
第151詩節
第六の歌を私は知る。若木の根に呪いを刻んで傷つけようとする者がいれば、その害は私でなく、憎しみを向けた者を食らう。
第152詩節
第七の歌を私は知る。仲間の集う館を高い炎が包んでも、その広がりを抑えて救える。そのための歌を私は歌える。
第153詩節
第八の歌を私は知る。誰もが学べば役に立つ。勇士たちの間に憎しみが育っても、私はすぐに和らげられる。
第154詩節
第九の歌を私は知る。海に浮かぶ船を救わねばならないとき、波の上の風を鎮め、海をすべて眠らせる。
第155詩節
第十の歌を私は知る。空を飛ぶ魔女を見れば、惑わせ、自分の姿も心も見失わせる。
第156詩節
第十一の歌を私は知る。古くからの友を戦いへ導くとき、盾に向かって歌う。彼らは力強く進み、無事に戦い、無事に帰る。
第157詩節
第十二の歌を私は知る。木の上で首を吊られ揺れる男を見れば、ルーンを刻んで色づける。するとその男は歩き、私と語る。
第158詩節
第十三の歌を私は知る。若い戦士に水を振りかければ、軍勢の中でも倒れず、剣の前にも屈しない。
第159詩節
第十四の歌を私は知る。人々の前で神々を数え上げられる。アース神族も妖精も、私はすべて見分ける。愚か者にはできない。
第160詩節
第十五の歌を私は知る。小人ショーズレイリルが、デリングの戸口で歌った歌だ。神々には力を、妖精には栄えを、オーディンには知恵を歌った。
第161詩節
第十六の歌を私は知る。賢い女の心と愛を得たいとき、その白い腕の女の思いを変え、心をすべてこちらへ向ける。
第162詩節
第十七の歌を私は知る。若い女が私から離れることは少なくなる。ロッズファーヴニルよ、これらの歌は長く得がたい。だが身につければ幸い、学べば有益、受け取れば助けとなる。
第163詩節
第十八の歌を私は知る。だが娘にも人妻にも決して教えない。一人だけが知るものは、すべてに勝る。私を腕に抱く女か、私の姉妹にだけ教えよう。
0707
結び
第164詩節
いま、高き者の言葉がその館で語られた。人の子には大いに役立ち、巨人の子には役立たない。語った者に幸いあれ。知る者に幸いあれ。学んだ者に実りあれ。聞いた者に幸いあれ。
